1週間の総視聴時間4,700時間以上
大学法学部図書館が制作した50本のスクリーンキャスト
特別なハードウェアを必要としない講義のキャプチャ
2009年、ニュージーランドの「川の街」ハミルトンにあるワイカト大学では、学内の講義を撮影するための技術を探していました。
大学の指導者たちは、フルタイムの仕事、子育て、通学圏外に住んでいるなどの経済的・生活的要因によって、学位の取得を阻まれる学生がいることを知っていました。 幅広い教育の実現に向けた取り組みとして アクセスしやすいそこで、この通信教育のギャップを埋めたいと考えたのです。
当初、同大学では、講義を録画してiTunesUのサイトにアップロードできるようなソリューションを探していました。 同大学のeラーニングセンターの責任者であるNigel Robertson氏は、同センターがいくつかの講義キャプチャ技術の評価を任された際、Panoptoが最も拡張性が高く、柔軟で、使い勝手の良いソリューションであると判断したと述べています。
Panoptoはどのようなノートパソコンでも動作するため、高価な専用ハードウェアを用意しなくても、学内のどこでも講義を撮影できるようになりました。 Panoptoのウェブキャスティング機能により、世界中のどこからでも講義をライブ配信することができ、内蔵のビデオコンテンツ管理システムにより、ラップトップ、タブレット、モバイルデバイスから講義にオンデマンドでアクセスすることができます。
授業では、Panoptoのオープンアーキテクチャにより、ワイカトの既存のセキュリティカメラシステムを利用して講義を録画することができました。 また、オフィスでは、教授がWindowsやMacのノートパソコンからPanoptoを使って、Webカメラで講義を録画することもできます。 Panoptoのビデオ、スライド、スクリーンキャプチャの自動同期機能により、教授たちは高価で時間のかかるポストプロダクションを行わずに、プロ並みの録画映像を作成することができるようになりました。
「Panoptoを使えば、誰もがビデオグラファーになれる」とロバートソンは言います。
教員と学生によるパノプトの使用が普及するにつれて、大学は、それ以外ではアクセスできない人々に大学教育を拡張する上で重要な役割を果たす可能性があることを発見しました。
Panoptoを利用することで、学生は都合の良い時間に、どこからでも録画した講義を視聴することができます。 また、学生の方は Panoptoの動画検索エンジン は、講義で取り上げられた特定の単語やフレーズ(教授のスライドや録音された音声)を探し、その箇所へ直接ジャンプすることができます。 このため、学生は講義を最初から最後まで見返すことなく、特定の概念をよりよく理解し、復習することができます。
ワイカトのeラーニングやオンキャンパス・プログラムでは、Panoptoを使った録画講義が参加への障壁を取り除き、学生の学習機会を増やし、全体的なアカデミック・エクスペリエンスを大きく向上させています。
2009年から2011年にかけて、Panoptoの講義の平均視聴時間は、週19時間から週4,700時間以上へと急増しました。 このように、Panoptoの録画講義は学生や教職員に大きな価値を与えていますが、その活用はそれだけにとどまりません。 Waikato Centre for eLearningが最初に講義キャプチャツールを探すよう依頼されたときには想像もしなかった方法で、教職員は現在Panoptoを使用しています。
経営学部の卒業生は、Panoptoを使ってビジネス・ピッチを録音し、プレゼンテーションの直後に録音を確認し、その場で調整しながら磨きをかけています。 アンサンブルは、その演奏をウェブ上で生中継し、ニュージーランド国内はもちろん、世界中の親御さんや音楽ファンに向けて発信しています。 第二言語としての英語(ESOL)チームは、Panoptoを使って英単語を発音する口の形を表示し、新しい言語を学ぶ人たちにより深い指導を提供することを目指しています。 工学部のある教授は、Panoptoのユニークなマルチカム映像を使って、複雑なデモンストレーションを複数のカメラアングルから撮影すると同時に、デジタルホワイトボードを取り込んで自分の書いたものを撮影するという実験も行っています。
全学の教職員は、Panoptoのデスクトップキャプチャ機能を利用して、スクリーンキャストや「ハウツー」ビデオの作成を行っています。 説明用スクリーンキャストは、ソフトウェアのインストールや大学の学習管理システムなど、さまざまなトピックをカバーしています。 大学法学部図書館だけでも、効果的な法律調査の方法を紹介する短いスクリーンキャストを50本以上用意しています。
また、Robertson氏によると、一部の教員は、学生の課題に対するフィードバックにビデオを利用することを検討し始めているとのことです。 「記録することで、従来のマージンノートでは不可能だった、より詳細なパーソナライズが可能になります」とロバートソンは言います。
「生徒の作文がスクリーンに映し出されると、講師はその構成や内容に言及しながら、部分的にハイライトを入れながら作文に取り組むことができます。 大学におけるPanoptoの革新的な使い方がまた一つ増えました。 学生にとっても教員にとっても、双方向の学習環境を育み、自己発見と継続的な改善を促す素晴らしいツールです。"と述べています。