星薬科大学 – Hoshi University

星薬科大学が Panopto を活用して、全国の薬剤師に生涯学習を提供している方法をご覧ください。

2020年、新型コロナウイルス感染症の拡大によりオンライン授業の実施が急務となった。しかし医療系大学は演習授業が多く、これまで対面授業のみを行ってきた星薬科大学では 設備も経験もないところからオンライン授業のシステムを整えなければならなかった。さらに、星薬科大学では現役の薬剤師が大学に集まり「認定薬剤師」となるための単位を取得する生涯学習プログラムを開催しており、コロナ禍で対面開催ができないことは大きな課題となっていた。

 

課題:

セキュリティ面の不安や、出欠確認ができない等の問題が発生

オンライン授業の体制構築にあたり、まずは一般的な動画配信サービスを使い、限定公開という形で学生たちに講義動画を配布した。しかし、限定公開であっても配布したURL自体を転送すれば誰でも視聴できてしまうというセキュリティ面での問題が浮上。また、動画をアップロードする手間や、本当に学生が最後まで見たか確認できない点など、様々な課題があった。そこで、オンライン授業に特化した動画プラットフォームの導入を検討。システム選定のプロジェクトがスタートした。

"LMSと統合して学生一人ひとりの個別IDに紐づいた視聴管理ができること、そしてZoomやPowerPointなど外部ツールとの連携力が高い点を理由に、これはPanopto一択だと考え決定しました"

星薬科大学 情報企画室 稲岡 和生 氏

導入した理由:

クラウド型ならではの利便性と、外部ツールとの連携力を評価

システム選定時、オンプレミス型とクラウド型のどちらを選ぶかという点から検討を開始した。選定を行った情報企画室の稲岡 和生 氏は当時をこのように振り返る。

「オンプレミスでは多くの学生が同時に視聴した際にサーバーがダウンしてしまう懸念がありました。また、動画数が増えるとストレージ容量が足りなくなる可能性があるため、事前に利用予測を立て、容量が不足したらサーバーを増強しなければならないといった問題もありました。そのような課題に柔軟に対応できるクラウド型システムを求めて製品を比較。契約したその月には実環境で試運用を開始できた点でも、クラウド型の強みを感じましたね」

 

導入後の効果:

国家試験対策での効率的な学習環境を提供

星薬科大学では2020年9月よりPanoptoを使った授業を開始。約1800名の全学生にIDを付与し、様々な授業で活用されている。星薬科大学で薬剤師国家試験および薬学共用試験対策を指揮する浅井 和範 教授はその効果についてこう語る。

「国家試験合格を目指す学生は自己マネジメント力が高く、時間を有効に使った効率的な学習方法を求めています。特に4年次以降は演習授業も増え多忙な日々を過ごす中、全ての履修科目に出席するには細かなスケジュール管理が必要です。Panoptoは1本の動画の中で繰り返し視聴されている部分などが分かるため、『ここは分かりづらかったかな?』といった教員側への気づきも与えてくれます。世界中どこからでも授業を行えるので、例えば遠隔地にいる先生を外部講師として招くこともできますね。コロナ禍で急遽導入したPanoptoですが、実際に使用してみると対面授業以上に学生たちの学習効果が高まる面がありました」

"対面形式では、指定された時間に大学に来て授業を受けなければなりませんでしたが、オンデマンドで好きな間に受講できるようになったことで、学生たちが自分のペースで学習できるようになりました"

星薬科大学 薬学教育研究センター 浅井 和範 教授

「好きな時間に受講できるようになったことで、学生たちが自分のペースで学習できるようになりました。さらに、Panoptoは1本の動画の中で繰り返し視聴されている部分などが分かるため、『ここは分かりづらかったかな?』といった教員側への気づきも与えてくれます。世界中どこからでも授業を行えるので、例えば遠隔地にいる先生を外部講師として招くこともできますね。コロナ禍で急遽導入したPanoptoですが、実際に使用してみると対面授業以 上に学生たちの学習効果が高まる面がありました」

また、生涯学習研修会を配信する上で、運営側にも大きな効果がもたらされたと情報企画室の稲岡氏は語る。「動画コンテンツをつくる際は、外部の演者と契約を交わして講演していただくこともあります。このとき、受講者(視聴者)は薬剤師や本学学生に限るという条件にするのですが、Panoptoは動画に公開期限や視聴アクセス制限を設定できるためとても助かっています。Panoptoのセキュリティ機能のお陰で問題なくオンライン授業が成り立っています」

稲岡氏は事務手続きの効率化の面においても、「対面で開催していたころは、会場の設営準備や受付の人員確保が必要となり、さらにはその場で 受講料の集金も行っていたため、現金の取り扱いに不慣れな職員にとって大きな業務負担だったと聞いています。現在では、Panoptoと決済ゲートウェイシステムを連携させたオンラインでの集金が可能となったため、大きな負担軽減になっています」と語る。

生涯学習における地域格差の縮小に貢献

大学内で高い効果が得られたため、2022年11月からは認定薬剤師資格取得のための研修会でもPanoptoを活用。以前は、数百人の参加者が大学に集まり対面式で行っていたが、遠方の現役薬剤師にとって頻繁に東京の大学へ足を運ぶことは困難であり、アクセスが容易な関東近郊からの参加者しかいなかったという。どうしても参加できない薬剤師には講義をDVDに焼いて送り、視聴したら返送してもらうなどの対策も取っていたが、それでは運営側と受講者の双方に手間が掛かるため、あまり良い策とは言えなかった。薬剤師生涯学習支援室の室長を務める細江 智夫 教授は語る。

「薬剤師は当然全国におり、どの地域の薬剤師にも平等に生涯学習の機会が与えられなければなりませんが、なかなかその機会を提供できていませんでした。そんな中、Panoptoの活用を開始し、これまで一都三県からの参加者が100%を占めていたところが70%となり、地方からの参加者が3割に増えました」

さらに、参加者の使用感について細江教授は、「コロナ禍に突入してから別の動画配信サービスを使用したこともあったのですが、Panopto導入以降は参加者からの評判が大変良いです。実際に研修会に参加した人から『Panoptoになって画質が大幅に向上した。キーワード検索ができる点や、見たいスライドにすぐに飛べる点など、操作も直感的で使いやすい』 との声を聞いています。特に画質面においては患者さんの病状を確認する際に非常に重要な要素となるため、高画質なPanoptoの録画性能には助けられています。また、Panoptoで録画するとプロセッシングが速い点も実感しています。授業に行って帰ってくると、もうPanoptoにアップロードされているという驚きの速さですよ」と語る。

"地方では薬剤師が不足している現状もあり、忙しくてこれまで参加できなかった方への手助けができ、地域格差を縮められた点は非常に大きな導入効果だと思っています"

星薬科大学教授 薬剤師生涯学習支援室室長 細江 智夫 氏

将来:

Panoptoの更なる活用方法を見出していく

最近では、薬剤師生涯学習支援室で配信した講義動画を星 薬科大学の卒業生へ開示し、"学び直し"のコンテンツとして 活用する取り組みも行っているという。卒業後も継続的にスキルアップし、最新の医療知識を備えた薬剤師の育成を目指す星薬科大学ならではの取り組みに、高品質で高セキュアな Panoptoの性能が生かされている。この他にも、Panoptoを使った様々な活用が期待されており、今後の展望について情報企画室の稲岡氏は語る。

「今回のPanopto導入においては、ベンダーであるパナソニック コネクト株式会社さんに様々なご提案をしていただきながら構築しました。現在はPanoptoを活用した新たな授業方法の相談も行っており、例えばPanoptoの画面分割機能を活用し、先生の手元を映したカメラ映像も一緒に表示させるなど、座学だけでなく実習系授業での活用も検討しています。先日は、パナソニック コネクトさんのスピーカーマイク付き 360度カメラをPanoptoに連携し、対談コンテンツの制作も試してみました。開始から終了まで話者を追いかけた映像が自動でPanoptoに収録されたので、手間もなく大変高品質なコンテンツができました。このように、Panoptoは様々なシステムと簡単に連携できるので、さらなる運用展開ができるのではと期待しています」

 

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